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院長ご挨拶




2014年1月
(平成26年1月)


あけましておめでとうございます。

 今年、東埼玉病院は創立70周年をむかえます。この雅楽谷の森に結核の療養所としてはじめての患者を迎えたのが1944年9月30日。以来一貫して難治性の慢性疾患に対する専門的医療を提供してきました。清水がわき出し小川が流れ、四季折々の花が咲き、木々の間を鳥たちが飛びまわる豊かな自然はいまだ健在です。そのような森の上に新しい病棟が姿を現したのが一昨年。その上層階からは富士山や筑波山など遠くの山や、スカイツリーを望むことができます。

 東埼玉病院は結核、神経難病、筋ジストロフィー、エイズ、重症心身障害、膠原病など病気や障害とともに人生を送るみなさまによりそう医療を提供しています。そのような立場から私たちの病院のコア・アイデンティティーを「豊かな環境・人生を考える医療」と定めました。今日の病院運営は一般に極限まで効率性が求められるため、できるだけ短期間で治療を終えて患者さんに退院が求めますが、退院後の人生を考えている余裕はありません。一方、私たちは長期にわたって専門的な医療が必要な患者さんを診ることを使命としていますので、常に人生を考えながら医療を提供することを基本的な方針としております。

 今年はもうひとつ別の意味で記念すべき節目の年になります。4月1日に独立行政法人になって満10年を迎えるからです。長い国直営の組織から、国の企画による事業を行う独立採算の事業体として再出発したのが2004年4月でした。国の時代は官庁会計で役人に決定権があり、大きな赤字を生み続けていましたが、独立行政法人になり、企業会計で院長のガバナンスの元に自律的に運営されるようになりました。国時代の巨額の借金を返しつつ貯蓄をして新病棟を建てることができました。文字通り生まれ変わったということができましょう。

 独立行政法人になってからは、地域のみなさまの医療に貢献することをこころがけてまいりました。当院は慢性期の医療機関ですので、救急医療は行っておりませんが、救急医療機関と連携しながら脳卒中や大腿骨頚部骨折の回復期リハビリテーションをおこなっております。また、地域の高齢化の急速な進展にかんがみて、在宅医療のリーダーの役割を果たすことを病院の大きな使命としております。これからいっそう地域のみなさまに頼りにされる病院をめざしてまいる所存です。ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

東埼玉病院 院長
川井 充

■過去のご挨拶

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